TOMYMADEのお香

#1 HORIZON
果ての無い広大な地平線
パチュリの香りが連想させる大地の静寂
外的な興奮が鎮まったら、そこから創造を始めよう。

複数のボタニカルベースとした落ちつきにパチュリの湿度や大地を感じられるような自然体で研ぎ澄まされた空気が纏います。集中したいときや、外的な情報、感情、興奮に支配されそうな時に深くフラットになれるようなイメージで調合しました。

#2 BREATH
呼吸の記憶を辿るトキ
品のある甘いベチパーが薫るトキ
さあ、旅の記憶を詰め込んだトランクを持ち出そう。

複数のボタニカルベースとした落ちつきにベチパー、バニラ、ジンジャー、ペッパー、シダーなどナチュラルでありながら懐かしい旅や記憶に浸るような上品なリラックスシーンを感じられます。自分を柔らかくしてインプットしたりちょっとした贅沢な時間、映画をみたり、好きな本やコーヒーをのんだり。“呼吸”になる時間に焚きたいようなイメージです。

#3 MOOD
木々の中に香るフィグ（イチジク）は静寂でありながら色気を感じさせてくれます。演出ではなく、生物に自生するエロティックな香り。気分。#1・#2のストイックな香りから少し離れたところにいけるような気分にどうぞ。

#4 阿蘇
阿蘇の壮大な自然の中にある神秘をイメージし調合しました。シダーウッド、パチュリ、レモングラス、セージなどをベースにボタニカルというくくりの中でも野生的でメッセージ性のある香りです。自然の陰陽を感じる阿蘇の世界のような不思議な力が漂います。

お香づくりのルーツ
TOMYMADEの製作の中で日々欠かせないものとして、お香とラジオがありました。その中でお香は色々なものを愛用してきました。そしてお香たてを商品化した際に「いつか香りも（お香）も最高のやつを作ろう」と思いました。
製作に入る時にテーマにしたのは「外に向けた香りではなく内に向けた香り」です。誰かに向けた演出する強さを持ったお香はたくさんあるのに対して僕自身、欲しくても手に入らなかったのは自分自身に向けた香りでした。
僕にとっての内側。それは、長時間集中して製作をしたりする自分への時間。妻がふと入ってきたり、小さな娘が入ってきたりするリアル。
瞬間的な強い香りは、アトリエで製作する自分が焚き続けるには強く、日常にバイオリズムをもつ女性のコンディションには時にくどく、小さな子供にはジャンクなモノとなってしまうのが難的でありまさにそれをクリアすることこそが僕にとって必要なお香でした。
香りはルーツあるモノを全てベースとしました。
レザーがあり、ワークテーブルの木の香りがあり、オイルや蜜蝋でメンテナンスしたりする際に共通するタンニンやウッド、オイルの成分がある。それらの香りを複数調合した落ちつきある香りをベースとしてシリーズにそれぞれのテーマに沿った＋のボタニカルをアクセントにして仕上げました。
香りの物質的強さは控えめにしつつも、深く無意識に作用してくれるような香りになったと思います。

TOMYMADE
レザー作家TOMYが財布、バッグ等オリジナルプロダクトから一点モノのオーダーメイド壁がけ、インテリア等のアートワークまで展開する。娘の声が聞こえる住居兼アトリエから生まれるモノづくりで、高級ブランドではなく幸福ブランドを探求し展開。立ち上げ前に10年以上の職人経験を経て感じた、モノづくりの“善と悪”と向き合う中から生まれるレザーの多様性ある表現を心がけている。