窪塚洋介 インタビュー

窪塚洋介 インタビュー

カラダにいい、ココロにいい、地球にいいもの

なんとなく意識が変わってきたのは20歳くらいの頃かな。体にいいものって、地球にもよかったりして。結果、巡り巡って自分にも世界にもいいことが起こるサイクルみたいなのが生まれるんじゃないかなって。単純に体が軽くなって、気分がよくなって、その日に出会った人に優しくしたら、優しくされた方も気持ちよくなってみたいな。で、いい循環っていうのは、実は食だったり、空気だったり、水だったり、本当に根本的なところから始まると思っているんです。俺は体にいいものとかオーガニックとか、思考停止して鵜呑みにこれいいでしょって思ってしまうくらいの信奉者みたいなところがあるんですよね。別にビーガンとかベジタリアンというわけではくて。肉食べたい時は食べるし。そのバランスは自分に嘘なく、無理をせずに、取り入れられるものは取り入れていくっていうのはずっと変わらないスタンスとしてありますね。例えば今回セレクトの中にある塩ってすごく人間の根本的な部分に影響している、すごくベーシックなマテリアルじゃないですか?今回これらのアイテムを紹介することで、いつも都会にいて自然とは遠くなっている人達に、身近に置いてあるだけで無意識に自然の力を入れてもらうことで、いい影響や循環が起こるじゃないかなという思いもあります。



ガチで誰かが紹介してくれるものって価値がある

ずっと買いたいけど買えなくて…みたいなものはあまりないですね。まぁあの雲上ブランドの時計が欲しくてみたいなことはありますけど(笑)。この間、備長炭を6kgくらい買ったんですけど、すごいバラバラに詰め込まれて届いたんですよ。長いのもあれば中くらいのもあり、短いのもありみたいな感じで。それぞれ役割に合ったところに配置した。インテリアかつ空気清浄機みたいなノリで置いているんだけど。そういうのはパッと思いつきで買ったりもする。筋トレのマシーンを買うのにここ最近一番ディグったんだけど、結局最後は知り合いのトレーナーに現物を一緒に見に行ってもらって、話を聞いて、実際に使ってみて買いました。モノの情報は周りから聞くことが多いですね。特に、俺のことを分かってくれていて、その道のプロフェッショナルが推してくれると弱いです。信頼している人だったり、仲間だったりとかが推してくれるとだいぶ素直に聞いちゃいます。でもやっぱり他愛無いモノ含めWEBで買うってことも増えてきて、WEBだといろいろ一気に比べられたりとか、そういう探し方が増えた分、今回セレクトした商品のように、ガチで誰かが紹介してくれているとか、そういう出会いが余計にレアになった分印象深くなるというか、価値あるものになるなって思います。昔からそういうところはあったかも。20歳くらいで東京に出てきた頃はほとんど皆先輩で。先輩達のライフスタイルを真似ばっかりしてた。泊めてもらった時とかにこっそり家にあるものを見て、同じものを買ったりしてましたね(笑)。今、ハーレーの2台目を作ってもらっているんですよ。2,3週間に1回くらい見に行っているんだけど、だんだん組み上がっていって。そういう完成していく過程を見て楽しむっていう買い方も素敵だなって思います。



SUPREMEもいいけど、Cartierもいい

服は二十歳くらいから15年ほどは頂いたものを着ていたので、ほんとに買わなかった。物欲が全くなかった時代があって、それはそれでよかったんだけど、いざこの数年で物欲が出てくると、違うエネルギーも出てくる感じがして、やっぱりバランスだけど悪くないかなって思うんです。体にいいモノもそうだけど、いわゆる一流のモノとかは、それが持っている波動がある様な気がして。それが自分を次のステージに連れていってくれたり、お気に入りの靴が自分の幸運な場所に連れていってくれるみたいなね。昔はそういうブランドモノに対しては、俺服もらってるから別にいらねーしみたいなのがあって。仲間の服だけでいいでしょっていう。今ももちろん仲間の服がいいんだけど。でも、ここ数年くらいで認めないと失礼なくらい色々わからされてしまったんで、目を背けるのやめようって(笑)。今まで割とハイブランドの服は敬遠していたんだけど、そういう仕事も進んでやろーと思って。そうすると、そこにある歴史だったり空気だったり、そこのシーンが持ってる力みたいなものをすごく感じるんですよ。昔はストリートブランドしか着なかったけど、SUPREMEもいいけど、Cartierもいいよねっていう。そういう考えこそが本当のフラットなんじゃねーかなっていうか。それぞれの良さが分かる人でいたいなって思いますね。



フラットかつシンプルに自分にとってどうなのか

俺にとってのモノの価値は「いいモノはいい」て感じでとてもシンプルです。それは世界的に評価があっていいっていうものもあれば、俺にしか意味の分かんないものもある。例えば、なんで金庫に犬の毛入ってんの?いやいや、それ飼っていた犬の毛で、、みたいな。そしたらその犬の毛ってどんな高級品より俺にとっては大切なものだし。知っている人にしか価値がないっていうか。フラットかつシンプルに自分にとってどうなのかってところ。洋服を人にあげることがよくあるんだけど。みんなからしたら、それあげない方がいいんじゃないっていうものも、俺にとってはいらないんじゃなくて、あげるよって思えるからそうする。幸せもそうなんだと思うけど、基準が自分の中にあるっていうのがすごく大切で。俺幸せですよね?とか、これ高いと思う?とか残しておいた方がいいと思う?とか、人に聞いてもしょうがないというか。自分が納得してそうする。買うのも、あげるのも、捨てるのも。でも断捨離はすごく大事だと思っていて、割と意識的にしています。手放さないと入ってこなかったり、使わないと入ってこなかったりする仕組みって、宇宙の法則だと思うんですよ。両手に何かを持っている時って、何も掴めない。でも片方の手のものを離せば新しいものを掴める。息吐かないと吸えないみたいな。それってすごくシンプルな真理だと思うんですね。



いい循環が起こることを願って

HATCHのコンセプトをは単純に面白いですね。センスに定評のある人達が紹介しているものって、みんな興味を持つと思うし。お得とか便利とかにプラス、買えて嬉しいっていうオプションがついてくるコンテンツなので、すごくいいなって思いました。今回参加させていただくことで、俺を通して、俺を好きでいてくれている人にも、そうじゃなくても、こんないいものがあるんだよって紹介できて、手に取ってみたいっていうのがより身近に感じてもらえたりとか、価値を高く感じてもらえたりすればすごく嬉しいなって思います。買ってくれた人がよりよくなって、よりよい明日が迎えられる、みたいなものをセレクトしました。これはどんな仕事をしていようが、どんなファッションが好きとか関係なく、趣味趣向や人物を問わないものだと思うんで。生活やいのちの根幹にあるものを紹介できているかなって思います。俺がいいと思うことが、誰かのいいになって、他の第三者もいいってことになるみたいな、すごくいい循環を呼び起こす種を植えるみたいな気分なんです。それって例えば、お前の正義は俺の正義じゃないんだよ、みたいな話があるけど、今回紹介した商品に関してはそれがないような気がするんですよね。本当にいいことしかないんじゃなかろうかって思えるような、すごい純度のあるものなので、それが推し理由です。どんどん不健康な時代で、オーガニックとか昔より流行ってはいるけど、よりもっと多くの人がそっちに意識を向けてくれて、世界にいい循環が起こることを願っています。
ヘアメイク:佐藤修司(Botanica make hair)



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