TOMASON インタビュー

TOMASON インタビュー

生活を豊かにする個性(キャラクター)


ーものを選ぶ基準を教えてください

機能性は度外視で、見た目100%で選ぶことが多いです。色合いとかパッケージの見た目が可愛かったら買ってしまいますね。実際に使ってみると失敗だと思うことも多いのですが、内容の幸福度よりも見た目の幸福度が高いというか、見た目で満足しちゃいます。まずパッケージが可愛いかどうかが重要です。


ーものを選ぶ基準は昔と変わってきましたか?

昔から見た目重視。岐阜出身で、今のようにSNSもなくて情報もなく、雑誌を開いて片隅に載っているいいキャラクターを見つけるとそれだけでその雑誌を買ってしまうみたいな。上京してものや情報が溢れているので、昔の抑圧されていたものが解放されたという感じはありますね。



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ーものの情報源はどこからですか?

ギャラリーで企画して、それ以外の時間は制作をしてというように働いていると、あまり外にでなくなり、自分の足で情報を取りにくという機会が減ってきてしまっていて。今はメルカリが多いですね。一つ検索すると、レコメンドでどんどん出てくるじゃないですか。それで気になるものを見つけると、googleで検索してどんどん掘っていく。完全に文明に頼っています。


ー最近、何か買い物をされましたか?

知り合いのブランドなのですが、名古屋を拠点にするkanがdeckaに別注したリブソックス。ちょうどいい締め付け具合というのもあるのですが、このパッケージが可愛いんですよね。
メルカリで買ったDaniel Johnstonの画集。Daniel Johnstonが亡くなった日が僕の誕生日で、勝手に生まれ変わりだと思っています。めちゃくちゃ影響を受けているアーティストです。キャラクターがすごく魅力的で、メルカリで1日1回は検索して、新しい画集が出ているとすぐ買ってしまいます。










ーものの対価は、買い物する時にどのような影響がありますか?

買い物はゲーム感覚なところがあって、安くていいものを買えた時の楽しさがありますね。ギフトや自分へのご褒美を選ぶときはあまり値段は気にしないというか、むしろ背伸びして高いものを買おうっていうマインドなのですが、普段の買い物はお金をそんなにかけずにいいもの好きなものを買いたいっていうマインドが強いです。


ー断捨離されますか?

特に洋服は定期的にしますね。引っ越しをするときに一気にものを減らしたいタイプです。








ーコレクションしているものはありますか?

遊戯王カードとポケモンカードを少しづつ集めていて、これが今一番楽しいですね。ポケモンカードって今めちゃめちゃ高くて、1枚のカードに何万円っていうのは払いたくないので、傷があっても安いものを探して買っています。遊戯王カード世代ど真ん中で、ポケモンカードは幼稚園の頃に流行っていたのですが、今見返すとめちゃくちゃ秀逸なんです。デザインが素晴らしい。あと設定がすごい。子供の時の俺は何もポケモンについて理解できていなかったんだなと。
例えば、このカラカラというポケモンは、「死に別れた 母親の 骨を 頭に 被っている。寂しいとき 大声で 泣くという。」という設定なのですが、死んだお母さんの骨を被っていたんだ、みたいな。よく見ると、綺麗な星空を見ながらちょっと泣いてるんですよ。哀愁があって。。このパラセクトの設定は「キノコの 傘から 毒胞子を 撒き散らす。しかし 中国では この胞子を 漢方薬に する。」で、現実世界とクロスオーバーしているんです。新しい発見があって、デザインと設定を見て楽しんでいます。上に行くと1枚何十万円というものもありますが、僕は1,000円、2,000円くらいで購入できるものを探しては買い戻しています。
ビジュアルで買う、安く買う。僕の買い物の全部が詰まっている感じ。


ー遊戯王やポケモンは作品にも影響されてますか?

モンスターの図鑑「MONSTER BOOK」を出版しているのですが、ポケモンや遊戯王の影響を受けて、そこに掲載されているモンスターには全て設定があるんです。今もほぼ毎日描いていて、今年は3136体のモンスターを生みました。










ーモンスター全てに設定があるのですか?

僕の中でヒエラルキーがあって、ただ世に生み出されるモンスター、名前がもらえるモンスター、設定がもらえるモンスター、グッズになれるモンスター、立体になれるモンスター、というように。階級制度をとっています。だから、この図鑑に載っているのはヒエラルキーが高いモンスター達です。
アイドルじゃないけど、いつ僕の中で暴落するか分からないみたいな緊張感もあって。今はこのモンスターを推していてグッズ化されているけど、次から一切露出がなくなったとかもあるので。それで、仲の良い友人から、あのモンスター最近出てなくない?って心配されるみたいな(笑)。今の一推しはヤーマンネイチャー。こいつの勢いがすごくて、いろんな先輩を全部追い抜いて一気に来てます。








ーここ数年で一番ヒットした買い物を教えてください

このテーブルですかね。これはイケアで脚を買って、テーブルトップはホームセンターで合板を好きな長さに切ってのせました。今の家に引っ越したタイミングで購入したものなのですが、それまでテーブルはなくて膝の上にバインダーをのせて描いていました。このテーブルでずっとモンスターを産んできたので、僕にとってはなくてはならないものです。








ーTOMASONさんを構成する3つのアイテムを教えてください

水木しげる先生、ポケモン、アメリカのポップカルチャー。


ーTOMASONさんにとっていいものとは何ですか?

自分の目で見て、一喜一憂できるもの。それにプラス、ストーリーがあったらパーフェクト。


ーどうしてセレクターのオファーを受けていただけたのでしょうか?

一つは、僕が岐阜にいたときから雑誌などで見てきた先輩方がたくさん参加されていて、そこに自分も参加できるのは光栄だと思ったこと。
あとは、仕事柄、アートのキュレーションをしていたりそういうことが好きだというのもあったのですが、アート以外のもので日常でいいなと思うものを集約する機会ってあまりないので、せっかくお声がけをいただいたので今回挑戦してみようと思い、参加させていただきました。






ー人によるキュレーションというコンセプトについて、どう思われますか?

自分が好きな人や憧れている人を形成しているものってどんなものだろうとか、この人が普段使っているものはなんだろうっていうのは気になりますよね。
今はものや情報が多すぎて、そこから絞っていくことが難しい中で、センスのいい人がいて、その人がキュレーションしたものの中から自分に合ったものを選択していくって、すごく理にかなっていると思います。これからの買い物は、AIが全部判別するか、プロフェッショナルがセレクトして提案してくれるか二極化していくと思うんです、だからHATCHは究極の販売方法じゃないかなと思います。


ーHATCHでのアイテムセレクトのコンセプトを教えてください

spray paint toyも、MAKOOのリサイクルレザーのバッグも、元々使い古されたものが、人のアイディアで違うものに生まれ変わるというのは僕にはできないことなので、意識して選んだわけではないのですが、人にすすめたいなと思ったときに偶発的にそういうものになりました。






ーHATCHのお客様へ一言

直感でいいなと思ったら、是非買ってみてください。


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