生活に彩りを
自分自身でいつアートという世界に興味を持ったのかという記憶が、正直ないんです。何かアートに触れたといえば、ドイツに住んでいた頃に、色んな美術館に両親が連れて行ってくれて。当時はあまり興味がなく、ついて行ってるという感覚だったのですが、しいて言うなら、その時に初めてアートというものに触れたかなっていう記憶くらいで。ただ昔から想いを”表現する”ということにとても興味がありました。 その表現の方法が、様々な経験や出会いを経て、ダンスや歌、演劇、文章を書くこと、そしてイラストへと広がっていったのだと思います。いつからイラストを描くようになったのかといえば、6年くらい前に住んでいた家の近所におしゃれな飲食店ができて、そこの店長さんと年も近くて仲良くなったんです。すごく不思議な話なんですが、ある日その店長が、突然私に「うちの店の看板がないから描いてよ!」「描いたことなくてもできるでしょ!」って言ってきたんです(笑)。当時絵を描いているとかは全くなかったので、その時なぜ彼は、私にそう言ったのか、お互いいまだに分からないんですけどね。面白そうだったからやってみようってなって。でも描きはじめていくうちに、私、この作業すごく好きだなって思ったんです。そこから、絵を描くことにハマり、最初で最後だと言い聞かせて、思い切って個展を開きました。そしたら、想像以上に友人や周りの人達が足を運んでくれたんです。なんか背中を押されている感じ。絵を描くことを続けていいんだよって言ってもらえてるように思えて、これまた不思議な感覚でした。そこから色んな機会に恵まれて、仕事としても絵を描くようになり、気づけば今に至ります。
愛情を広げていきたい
普段、絵を描くために特別意識していることはないんです。でも、日常の中で見つける小さな幸せとか、あたたかい瞬間だったりとかを、どれほど胸の中で大切にしておけるか。一つ一つをちゃんと一つの出来事として捉えられるかということは自然と考えていますね。悲しい気持ちの時に絵を描くことはほとんどなくて、ポジティブな気持ちの時に描くことが多いです。人生の長さも人それぞれだし、今目の前にいる人と、いつまた会えるか、あと何回会えるかなんて、誰にも分かりません。だから、今ある愛情は、なるべく今伝えていきたいなと思って生きています。日常の気付こうとしなければ過ぎ去っていってしまうような小さな幸せに気づき、その小さな幸せを喜べるようになったら、もっと沢山のことが、私たちにとってプラスになるんじゃないかなって信じています。私は作品を通して、そういう気づきや後押しができるような存在になれたらいいなって思います。
テンションを上げてくれるもの
部屋に飾る雑貨やインテリアは直感で買いますね。直感というのは、なかなか言葉にするのは難しいですが、置きたい場所をすぐイメージできるかどうか。あとは色。色で選ぶことは多いかもしれません。パキっとしたビビッドな色が大好きです。今回セレクトしたキャンドルのピンクやグリーンなんかはドンピシャです。食べ物は、味はもちろんのこと、作り手さんのこだわりや、贈り物で買うときはパッケージも重要視しています。セレクトしているレモンケーキもまさにそうですね。身につけるものはパンデットキャミソールのように、肌触りや着心地の機能性を重視するようになりました。昔は、見た目重視で、可愛ければなんでもよいという感じだったのですが、今は機能性もかなり大事。やっと大人になったのかなって気がします。(笑)生活していて目に触れるものの中に、自分の好きなものや、可愛い、おしゃれだなって思うものがあると日々の生活が充実するし、生活を刺激してくれて、ワクワクさせてくれますよね。私にとってのいいものの価値というのは、テンションを上げてくれるようなものじゃないかな。その花瓶があるから花をいけたくなるとか、その置物があるから周りを片付けたくなるとか、そういう自分を次の行動に移させてくれるようなもの。
みなさんの生活がちょっとだけ華やかになるようなものを選びました
HATCHのコンセプトはすっごく面白いなと思いました。私は仕事上、なるべくアンテナを張るようにはしていますが、そういうことが難しい時もありますよね。そんなときに、自分がこの人いいなとか、素敵な生活してるなとか、面白い感性!とか。そういう方たちが普段愛用していたり、オススメするものを覗けるってものすごく面白いなって。そんな中に自分を入れていただいたことには、大変恐縮ですが、皆さんの日々の生活のちょっとした笑顔のお手伝いができたら、とても幸せです。今回は気持ちをワクワクさせてくれるようなものを選びました。可愛いとか、美しいだけじゃなくて、ちょっとしたユニークなものも好きです。みなさんの生活がちょっとだけ華やかになるような、明るくなるような商品をセレクトできたら嬉しいなって思います。