個人的ストーリーのあるアイテム
ーものを選ぶ基準や、ものへのこだわりについて教えてください
デザイン性のいいもの、長く使えるものが好きです。デザイン性がいいとは、自分の直感に引っ掛かるかどうか。ファッションは派手なものも好きなのですが、ものはシンプルで長く使えるものを好んで選びます。
ー昔と変わってきたことはありますか?
昔は飽き性というか、コロコロ取っ替え引っ替え、気になるものはすぐ買っていましたね。最近は長く使えるものを選ぶので、年を重ねるにつれて買い物も慎重になったかもしれません。
ーものの情報源はどこからですか?
ネットからもありますが、人からの情報が一番多いです。リアルに人と会話をしている中で、これいいよって言われたものは手に取ることが多いです。
ー何がきっかけでNYを好きになったのでしょうか?
中学生くらいからアメリカのカルチャーが大好きで。最初はファッションからですね。バスケットボールをやっていたこともあって、NBA、スニーカーから入っていって。大学生の時にNYに一人旅をして、現地の空気にやられて、NY自体に惹かれていきました。いろんな入り口から、多種多様な民族が集まっていて、全てがごちゃ混ぜで、そこから生まれるカルチャーというのが刺激的ではまってしまいました。それはファッションに限らず、フードもそうだし、モノ・コト全てに関して。斬新で、常に最先端で。そんなところに今も惹かれています。
ーものの対価は気にしますか?
頻繁に使うもの、消耗品などはネットで検索して安いものを選びます。長く使うものは、値段は関係ないですね。高くてもいいと思うものを選びます。
ーここ数年で一番ヒットした買い物を教えてください
NEW NEW YORK CLUBのストアフロントのイラスト。NYのグラフィティアーティストsnoemanに直談判して、描いてもらったアートピースです。
元々僕自身お店を始める前からNYのストアフロントフェチでもあって、NYへ訪れてはお店の写真をひたすら撮ったり、写真集を眺めて悦に浸ったりしていて、いつかこんなお店を作りたいと妄想を膨らませていました。そんな中まず、自分のお店を構えることができた。そして、snoemanは、数ある現在のNYのグラフィティアーティストの中でも一番のファンなんです。そんなアーティストに自分のお店のストアフロントを描いてもらうという、個人的にはトリプルに感情が重なった作品です。
ー振角さんを構成する3つのアイテムを教えてください
一つ目は、イームズシェルチェア。
元々、椅子の曲線美が好きで写真集などを見て憧れていました。これは社会人になって初任給で初めて自分で購入した椅子。赤い色もインテリアのアクセントになって、飽きずに今も自宅のワークデスクの椅子として現役で使っています。
二つ目は、NEW ERAのヤンキースオーセンティックキャップ。
頭が大きくて似合う帽子がなかなかないのですが、唯一被れるタイプのキャップ。ヤンキースのオーセンだけで幾つも持っています。その日の気分によって変えてみたり。硬さ含めて、被ると少し気が締まる感じがするのも好きですね。ヤンキースマークとネイビーカラーはどれだけ時間が経っても飽きがこない。スナップバックタイプだと一番最大のメモリになってしまうため、恥ずかしさもあるのですが、これは一見、外から見られても頭の大きさが周囲に知られないのも好きなところです(笑)。
もう一つは、14Kのゴールドジュエリー。
元々ゴールドを身に付けることにはすごい抵抗があったのですが、いざ身に付けてみるとどハマりしてしまって。心なしか身に着けてから運気も高まっているような気がして外せません。NYに行く度に一つずつ増やしていくのも、一つ一つに思いが篭ってありかなと思っています。14Kは繊細なデザインが多く、ギンギンな嫌らしさが出ないのも好きです。
ーどういうところから、ものによる豊かさを感じますか?
想いが詰まっているものに囲まれていると豊かな気持ちになりますね。ものの多さではなくて、どれだけそのものにストーリーがあるかどうか。
ー振角さんにとっていいものの価値とは何ですか?
シンプルで飽きがこなくて、長く使えるもの。
ーどうしてセレクターのオファーを受けていただけたのでしょうか?
HATCHは元々よく見ていたサイトで、人が紹介しているものに興味があるのですごく面白いサービスだなと思っていました。自分自身も人から教えてもらって買うことが多いですし、お店でNY雑貨を販売していたり、自分の好きなものを紹介するのは好きなので参加させていただきました。
ーHATCHでのアイテムセレクトのコンセプトを教えてください
手前味噌な商品だったり、友人のブランドのアイテムだったりするのですが、どれも愛着があって、本当にずっと使っているものです。
ーHATCHのお客様へ一言
これをきっかけに、僕を知ってもらって、ぜひうちのお店に来ていただいて、NYの話をできたら嬉しいですね。