ハイロック インタビュー

ハイロック インタビュー

選び抜かれたアイテム

アパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザインを経て、現在は、情報サイト「HIVISION」の運営や雑誌やウェブマガジンでの連載をはじめメディア各方面にてグッドデザインアイテム、最新のガジェットの紹介をしています。そんな活動を通して10年にわたりモノと向き合ってきました。モノを持たない暮らしがよしとされている時代で、”モノを持たないことはシンプルでかっこいい”というのは絶対的です。ただ、毎日モノと向き合ってきて、「やっぱりモノってすばらしい」というのが僕の答えです。HATCHでは日用品からガジェットまで「モノってすぱらしい」と感じられる、選び抜いたアイテムだけをセレクトしていきます。



モノと向き合う

高校を出て地元の群馬で最初に始めたのは、古着屋でした。アメリカのカルチャーが好きで、とにかくアメリカに触れる生活にするにはどうしたらいいかを逆算して、アメリカに買い付けに行ける古着屋にしようと決めたんです。さらに洋服にハマっていき、原宿ブームがやってきました。その中で、僕がいままでやってきたセレクトとはまったく違うモノの見方をしているのがNIGO®さんでした。ヨーロッパ、ニューヨーク、日本とか、新しいもの、古いものも関係なくミックスしてセレクトしていく。それはもう衝撃。NIGO®さんに影響を受けて、アメリカ以外のモノにも興味が湧き、さらにモノ好きに磨きがかかり、モノの見方の角度と深さが変わっていきました。BAPE®のレディースライン「BAPY®」を牽引するKIKOさんと出会い、BAPY®で働くようになったのが上京のきっかけ。その後A BATHING APE®に移り、WEBデザインや、A BATHING APE®やTERIYAKI BOYZ®などWEB全般の管理をしていました。その中でWEBの楽しさを知り、「Fresh News Delivery」を立ち上げたのは約10年前。毎日、自分の好きなモノを紹介してきました。今ではモノを選ぶことが仕事になり、毎日モノと向き合っています。



場所を問わずカルチャーを提案できる場所を作っていきたい

WEBの仕事を続けていくうちに、自分の中での気づきがありました。WEBはリアル世界とは全く違って無駄を潰して、効率をどう上げるか?が一つの仕事。それをやりきったときに「無駄をもっと楽しまないと!」と考えるようになってきました。だから今では、WEBよりもリアル世界での仕事にウェイトを置いています。例えば、カフェ「LIL’RIRE CAFE」や山形牛焼肉「COW-B」など飲食店の運営です。飲食店の運営は、アナログな仕事が多く、WEBでの働き方とは全く異なります。一方で、メニューのデザインや、店内のどこにポップを配置してだれにリーチするか?などWEBのページ配置などの考え方に近いものがあります。WEBの仕事と、共通する部分としない部分の面白さが重なったクリエーションであり、今まで自分がやってきたキャリアや経験の集大成でもあるんです。WEBで伝えるのか、飲食店というリアルの場所で伝えるのかという違いだけで、飲食店もメディアの一つだと思っています。飲食店という媒体で人に何かを伝えていける場所にしたい。WEB、リアルと場所を問わず、カルチャーの提案ができる場所を作っていきたいと考えています。



新しい価値を与えられるようなセレクト

HATCHに参加したのは、モノを紹介していく自分の価値観とコンセプトにあっていたから。参加して1年ほど経ちましたが、さらにそれを実感しています。特に実感したのは、メインセレクターとして参加した新宿伊勢丹でのPOP UP STOREです。僕がオススメすることで、そのモノに新しい価値が与えられ、その価値をお客さんが受け取ってモノを買っていく。それを目の当たりにしたときに、人が介入して、モノの良さを伝えるということが、役に立っていると。すべてを自分だけで学ぶのは難しいことです。自分が憧れている人や、センスがいいなあと思う人の話を聞いて選ぶことから始めてみる。僕も若い頃は真似から入りました、NIGO®さんはこういうものを買っているんだな、とか。それを参考にしながら、自分の好みを見つけていき、自分流にしていく。HATCHのセレクトではそんなきっかけになってもらえればと思っています。


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